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東北大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

関数f(x)=x4−8x2+7を考える.

(1) {}y=f(x)の極値と,x軸およびy軸との交点を求め,y=f(x)のグラフの概形をかけ.

(2) {}aを実数とする.直線y=−12x+aがy=f(x)と接し,
しかもその接点の座標が整数となるようにaの値を定めよ.

(3) {}aが(2)で定められた値のとき,不等式f(x)≦y≦−12x+aを満たす点(x, y)の全体が作る図形の面積Sを求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20分

微分、積分、関数 グラフの概形、接線・法線、面積計算

方針

(1) は f′(x)=4x(x2−4) から増減表を作り、さらに f(x)=(x2−1)(x2−7) で軸との交点を出す。(2)は接線の傾きが −12 なので f′(p)=−12 を解き、接点の座標が整数になるものだけを残す。(3)は a=12 の直線と曲線の差を因数分解し、非負になる区間で積分する。

解答

(1) f(x)=x4−8x2+7 である。微分すると f′(x)=4x3−16x=4x(x2−4)=4x(x−2)(x+2) である。したがって臨界点は x=−2,0,2 である。

符号を調べると、f′(x) は(−∞,−2)で負,(−2,0)で正,(0,2)で負,(2,∞)で正である。よって x=−2,2 で極小、x=0 で極大である。値は f(−2)=f(2)=16−32+7=−9,f(0)=7 である。

また f(x)=x4−8x2+7=(x2−1)(x2−7) なので、x 軸との交点は (−7,0),(−1,0),(1,0),(7,0) である。y 軸との交点は (0,7) である。グラフは y 軸に関して対称で、両端は上に向かい、x=±2 に谷、x=0 に山をもつ概形である。

(2)

直線 y=−12x+a が曲線に接する接点の x 座標を p とする。接線の傾きが −12 なので f′(p)=−12 である。すなわち 4p(p2−4)=−12 であり、p3−4p+3=0 である。因数分解すると p3−4p+3=(p−1)(p2+p−3) である。

接点の座標が整数であるためには、少なくとも p は整数である。上の方程式の整数解は p=1 だけである。このとき f(1)=1−8+7=0 なので、接点は (1,0) である。直線 y=−12x+a がこの点を通るから 0=−12⋅1+a であり、a=12 である。

(3) a=12 のとき、直線は y=−12x+12 である。曲線との差は(−12x+12)−f(x)=−12x+12−(x4−8x2+7)=−x4+8x2−12x+5である。これは −x4+8x2−12x+5=−(x−1)2(x2+2x−5) であり、さらに =(x−1)2{6−(x+1)2} である。

したがって、直線が曲線の上にある区間は −6≦x+1≦6 すなわち −1−6≦x≦−1+6 である。求める面積はS=∫−1−6−1+6(x−1)2{6−(x+1)2}dxである。 u=x+1 とおくと x−1=u−2 であり、積分区間は −6≦u≦6 となる。よってS=∫−66(u−2)2(6−u2)du=∫−66(u2−4u+4)(6−u2)duである。奇関数の部分は積分すると0になるのでS=∫−66(2u2−u4+24)duである。したがってS=2[2u33−u55+24u]06=2(46−3665+246)=20865である。

別解

解法2

方針

(1) は f(x)=(x2−4)2−9 と (x2−1)(x2−7) を使い分ける。(2)では傾き −12 の接点 p に対する切片 a=f(p)+12p を求める。(3)は直線との差を因数分解し、対称区間で奇関数項を消して積分する。

解答

(1) f(x)=(x2−4)2−9だから x=±2 で極小値 −9 をとる。また x=0 の近くでは x2 が増えると値が減るので、x=0 で極大値 7 をとる。さらにf(x)=(x2−1)(x2−7)より x 軸との交点は(±1,0),(±7,0),y 軸との交点は (0,7) である。偶関数で両端は上がるから概形が定まる。

(2)

接点の x 座標を p とする。傾き条件はf′(p)=4p(p2−4)=−12,すなわちp3−4p+3=(p−1)(p2+p−3)=0.接点の座標が整数なので p は整数であり、候補 ±1,±3 を調べると p=1 だけが残る。f(1)=0 だから接線の切片はa=f(1)+12⋅1=12.(3)

直線と曲線の差は(−12x+12)−f(x)=(x−1)2{6−(x+1)2}.よって囲まれる区間は−1−6≦x≦−1+6.u=x+1 とおくとS=∫−66(u−2)2(6−u2) du=∫−66(2u2−u4+24) du=2[2u33−u55+24u]06=20865.2行目では奇関数項の積分が0になることを用いた。

総評

偶関数のグラフ、接線条件、面積積分が連続する標準的な総合問題。(1)では極値と軸との交点を両方出す必要があるため、f′ と因数分解 (x2−1)(x2−7) を使い分ける。(2)は傾き −12 から接点候補を出し、整数座標の条件で p=1 だけを残す。(3)では直線と曲線の差を (x−1)2{6−(x+1)2}) と因数分解できると、積分区間と非負性が同時に分かる。 微分と平方完成を使い分け、接点・積分区間・面積を独立に再計算した。

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出典: 東北大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験 理系(後期) 後期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。