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東北大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

0<t<3のとき,連立不等式
{0≦y≦sin⁡x0≦x≦t−y
の表す領域をx軸のまわりに回転して得られる立体の体積をV(t)とする.
ddtV(t)=π4となるtと,
そのときのV(t)の値を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30分

積分、三角関数、微分 体積計算、微分による最大最小、置換積分

方針

領域は 0≦y≦sin⁡x と y≦t−x の共通部分である。上端は sin⁡x と t−x の小さい方なので,交点 u を u+sin⁡u=t で定めて積分区間を分ける。体積を V(t) として書いた後,u も t に依存することに注意して微分するが,交点では sin⁡u=t−u であるため境界項が打ち消し合う。

解答

領域の条件は 0≦y≦sin⁡x,0≦x≦t−y である。第2の不等式は y≦t−x と同値である。したがって,固定した x に対する上端は min⁡(sin⁡x, t−x) である。

0<t<3<π であるから,0≦x≦t において x+sin⁡x は単調に増加する。よって u+sin⁡u=t を満たす u がただ1つ存在する。0≦x≦u では x+sin⁡x≦u+sin⁡u=t より sin⁡x≦t−x である。一方,u≦x≦t では t−x≦sin⁡x である。

したがって、x 軸のまわりに回転してできる体積はV(t)=π∫0usin⁡2x dx+π∫ut(t−x)2 dxである。

これを t で微分する。u は t の関数であることに注意すると1πdVdt=sin⁡2u dudt−(t−u)2dudt+∫ut2(t−x) dx.ここで u+sin⁡u=t より t−u=sin⁡u なので、最初の2項は打ち消し合う。したがってdVdt=π∫ut2(t−x) dx=π(t−u)2=πsin⁡2uである。

条件 dVdt=π4 は sin⁡2u=14 を意味する。0<u<t<3<π であり,また t=u+sin⁡u<3 を満たす必要がある。0<u<π で sin⁡u=1/2 となるのは u=π6,u=5π6 であるが,u=5π/6 では t=u+sin⁡u=5π6+12>3 となり不適である。よって u=π6 であり,t=π6+12 である。

このときV=π∫0π/6sin⁡2x dx+π∫π/6π/6+1/2(π6+12−x)2dxである。まず∫0π/6sin⁡2x dx=∫0π/61−cos⁡2x2 dx=[x2−sin⁡2x4]0π/6=π12−38である。また,後半の積分は s=π6+12−x とおくと∫π/6π/6+1/2(π6+12−x)2dx=∫01/2s2 ds=124である。

したがって V=π(π12−38+124) である。

回転する領域の上端

交点 u+sin⁡u=t を境に、上端が sin⁡x から t−x へ切り替わる。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中7。目安時間は30分程度で、領域の上端が sin⁡x から直線 t−x に切り替わる点を正しく置けるかが最大の山である。u+sin⁡u=t を導入した後、微分で u′(t) の項が消えるのは交点条件 t−u=sin⁡u のためであり、ここを説明できると答案の信頼度が上がる。sin⁡u=1/2 では 5π/6 も候補に見えるが、t<3 を満たさないので除外する必要がある。

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出典: 東北大学 2010年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。