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東北大学 2025年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

kを正の実数,f(x)=kx2e−xとする。曲線y=f(x)が直線y=xに接しているとき,以下の問いに答えよ。
ただし,必要ならば2<e<3やlim⁡x→∞x2ex=0が成り立つことを用いてよい。

(1) kの値を求めよ。

(2) 関数y=f(x)の増減,極値,グラフの凹凸,変曲点および漸近線を調べて,グラフの概形をかけ。
また,変曲点が複数ある場合は,それらのy座標の大小を比較せよ。

(3) 曲線y=f(x)と直線y=xで囲まれた部分の面積Sを求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10

微分、積分 接線・法線、増減表、部分積分

方針

接点では関数の値と接線の傾きがともに直線y=xと一致する。
原点は二つのグラフの共有点だが,f′(0)=0なので接点ではない。
接点の条件を連立してからグラフを調べる
接点のx座標をtとすると,f(t)=t,f′(t)=1。
この二式からt=1,k=eを得る。
その後はf′とf′′の符号を調べ,面積の積分区間も確定する。

変曲点の高さの比較には近似値だけを使わない。
二つの高さの比を取ると,指数関数と定数の比較に直せる。
面積では,接していることから上下関係を決めつけず,xe1−xの最大値を確かめる。

解答

(1) f′(x)=ke−xx(2−x)である。
接点を(t,t)とするとt≠0であり,kt2e−t=t,kte−t(2−t)=1.最初の式からkte−t=1なので,次の式に代入して2−t=1。
よってt=1であり,k=eとなる。
逆にk=eではf(1)=f′(1)=1なので確かに接している。

(2) f(x)=x2e1−xとしてf′(x)=e1−xx(2−x),f′′(x)=e1−x(x2−4x+2).増減はx<0で減少,0<x<2で増加,x>2で減少。
したがってx=0で極小値0,x=2で極大値4/eを取る。

α=2−2,β=2+2とおく。
f′′はx<αとx>βで正,α<x<βで負。
よって前者で下に凸,後者で上に凸となる。
変曲点はI1=(α,(6−42)e−1+2),I2=(β,(6+42)e−1−2).その高さの比はf(β)f(α)=(17+122)e−22.2>1,22<3,e<3より17+122>29>27>e3>e22.したがってf(β)>f(α)である。

x→+∞ではf(x)→0なので,漸近線はy=0。
x→−∞ではf(x)→+∞かつf(x)/x→−∞であり,直線の漸近線はない。
有限のxで連続なので垂直な漸近線もない。概形は解説の図のとおりである。

(3) x<0ではf(x)>xであり,x=0は共有点である。
x>0ではh(x)=xe1−xとおくとh′(x)=e1−x(1−x).よってhの最大値はh(1)=1で,等号はx=1のみ。
したがって正の共有点はx=1のみで,0<x<1ではf(x)<xである。
求める面積はS=∫01(x−x2e1−x) dx=12+[e1−x(x2+2x+2)]01=112−2e.

別解

別解・背景

方針

関数と直線の比で接点を調べ、部分積分で面積を求める。

解答

接点のx座標tは正である。x>0でR(x)=f(x)/x=kxe−xとすると,接点ではR(t)=1,R′(t)=0が必要になる。
R′(x)=ke−x(1−x)からt=1,さらにk=eを得る。
逆にRがx=1で最大値1を取れば,f(1)=1かつf′(1)=1なので十分でもある。

面積の計算ではJr=∫01xre−x dxとおく。
J0=1−e−1であり,部分積分からJ1=−e−1+J0=1−2e−1,J2=−e−1+2J1=2−5e−1.よってS=1/2−eJ2=11/2−2eとなる。

接点と共有点は区別する。原点では両グラフは交わるが,傾きが異なっている。

総評

接点と共有点を区別し、二つの変曲点の高さを近似値に頼らず比較する。

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出典: 東北大学 2025年度 後期日程 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。