方針
(1) を列ベクトルの一次独立性で示す。(2)はと選び、を使う。(3)は跡の半分を引いて(2)へ帰着する。
解答
(1) ならである。は一次独立なので。従っての核は零ベクトルだけであり、は逆行列をもつ。
(2)
が任意のをその実数倍へ移すならはスカラー行列になる。従ってとが一次独立となるを選べる。(1)より、この2本を列にもつは可逆である。またよって、であり、基底に関する表現行列は(3)
共通の跡をとしとおく。両者は跡0で、スカラー行列ではない。2次行列の固有方程式から行列式が等しいので右辺の係数は共通である。(2)により可逆行列を選び、とできる。従ってとおけば基底 での作用
別解
解法2
方針
(2) では を成分ごとに具体的に選び、
が一次独立となることを確認する。
この基底での作用を列ごとに読み、(3)は跡の半分を引いた共通標準形へ帰着する。
解答
(1)
なら である。
2ベクトルは一次独立だから 。よって は可逆である。
(2)
なら 、
なら を選ぶ。
なら非スカラー性より なので
を選ぶ。いずれも
とは一次独立である。
また直接計算でしたがって とすれば、列ごとの座標から(3)
共通の跡を としとおく。両者は跡0の非スカラー行列であり行列式も等しいから、(2)により同じ標準形 へ移せる。 とおけば
総評
難度9、計算量7。非スカラー性を『あるベクトルとその像が一次独立』という基底構成へ変換するのが核心である。(3)では跡の半分を除いた行列の二乗係数が行列式だけで決まることを使い、共通標準形を介して相似を構成した。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。