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九州大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

f(x)x0で定義され,f(0)=alimxf(x)=bとなる連続関数で,
導関数f(x)はつねに正なるものとする.

(1) このとき,a<k<bなるkに対して,
関数G(x)=kx0xf(s)dsは最大値をもつことを示せ.

(2) とくに,f(x)=log(1+x)とするとき,
G(x)の最大値をkを用いて表せ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安16

微分積分関数 増減表微分による最大最小定積分評価

方針

(1)G(x)=kf(x) を見る。f(x)>0 なので f は単調に増加し、a<k<b と極限条件から f(x0)=k となる点がただ1つ存在する。その前後で G の符号が変わることを示す。(2) は f(x)=log(1+x)x0=ek1 とし、積分を計算して代入する。

解答

(1) G(x)=kx0xf(s)dsを微分すると G(x)=kf(x) である。

また f(x)>0 なので、f(x)x0 で単調に増加する。さらに f(0)=a<k でありlimxf(x)=b>kであるから、十分大きい x では f(x)>k となる。連続性より、ある x0>0 が存在して f(x0)=k となる。単調増加性により、この x0 はただ1つである。 0x<x0 では f(x)<k だから G(x)>0 である。一方、x>x0 では f(x)>k だから G(x)<0 である。したがって G(x)x=x0 まで増加し、その後減少する。よって G(x) は最大値をもつ。

(2) f(x)=log(1+x) のとき、(1) の条件は k>0 のもとで考える。最大となる点は log(1+x)=k を満たすので x=ek1 である。

また0xlog(1+s)ds=[(1+s)log(1+s)(1+s)]0x=(1+x)log(1+x)xである。

したがって最大値は k(ek1){ekk(ek1)} である。これを整理して ekk1 を得る。

G=f<0 なので、G が0になる点は唯一の最大点

別解

解法2

方針

G(x)=f(x)<0 から G が上に凸ではなく、傾きが
狭義に減少する関数であることを使う。端での G の符号から
唯一の最大点を決める。対数の場合は最大点での関係を積分結果へ代入する。

解答

(1) G(x)=kf(x),G(x)=f(x)<0.よって G は狭義減少する。またG(0)=ka>0,limxG(x)=kb<0.連続性から G(x0)=0 となる点がただ1つあり、その前で
G>0、後で G<0。したがって Gx0 で最大になる。

(2)
f(x)=log(1+x) では x0=ek1。また0xlog(1+s)ds=(1+x)log(1+x)x.よってG(x0)=k(ek1){ekk(ek1)}=ekk1.

総評

増減表の考え方を、積分で定義された関数に適用する問題である。目安時間は16分。f(x)=k の解がただ1つあることを、連続性・単調性・極限条件で丁寧に説明する。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。

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出典: 九州大学 1984年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。