方針
内積 と向き付き面積 で一定角を表す。正則性と単位円上の連続性で向きの符号を固定し、特別角も分けて係数比較する。
解答
(1) とする。このとき である。内積を計算するとである。またである。 より、この場合は である。 とすると であるから、となる。これは によらない。よって 以外の任意の点 に対して は一定である。
(2)
逆に, 以外の任意の点 に対して が一定であるとする。変換は逆変換をもつので, なら である。とおく。 は と の内積, は両ベクトルが作る向き付き面積であるからが成り立つ。また成分で書けばである。
まず かつ とする。このとき単位円上で は0にならない。 は連続で単位円はつながっているので,その符号は単位円上で一定である。したがって,ある一定の符号 に対してがすべての で成り立つ。ここで とおき,2次式の係数を比較するとを得る。第1式と第3式を第2式へ代入すればとなる。よって であり, である。さらに となる。
残る特別な角も調べる。 なら なので,係数比較からとなり,やはり である。 または なら なのでとなり,同じ結論を得る。
以上のすべての場合に が成り立つ。
別解
解法2(向き付き角を固定して考える)
方針
単位円上で P から P' への回転方向は連続性により一定である。座標軸方向の2点の像を、同じ向きに角 θ だけ回した方向として表し、点 (1,1) に対する条件から2つの伸び率が等しいことを示す。
解答
(1)
(1) ならである。内積と長さからとなり、角は によらない。
(2) 変換は逆変換をもつので、単位円上で である。 から へ回る向きは途中で変わることができないため、一定の符号 を用いて表せる。
、 の像をそれぞれの長さ でと書く。点 の像はこの2ベクトルの和であり、 から同じ向きに角 だけ回した方向に平行でなければならない。成分を比較するとよって特別な角 でも同じ式がそのまま成り立つ。
総評
難易度は7、計算量は7程度である。想定時間は25分から35分程度。(1)は内積と長さを素直に計算すればよいが、 を確認しておくと論証が締まる。(2)は「角が一定」をどう式にするかが中心で、 と を作ると、角の情報が2次式の比例関係に変わる。係数比較後は まで丁寧に示すことが採点の要所である。直角の場合を恐れて議論を止めず、 も同じ枠で扱えると見通しがよい。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・除外点・符号も確認した。