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九州大学 2025年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

連続関数g(x),h(x)はともに0≤3x≤1の範囲で定義され,0<3x<1上で何回でも微分可能であると仮定する。さらにsin⁡(g(x))=cos⁡(h(x))=3x,g(0)=0,h(0)=π2,−π2≤g(x)≤π2,0≤h(x)≤πの条件を満たす。0<3x<1上の関数fをf(x)=g(x)h(x)とおき,
fの第n次導関数をf(n)(x)=dnf(x)/dxnと表すとき,以下の問いに答えよ。

(1) 0<3x<1上で(9x2−1)f(2)(x)+9xf(1)(x)はある定数となる。その値を求めよ。

(2) 数列{an}をan=lim⁡x→+0f(n)(x)(n=1,2,3,…)と定める。
an+2=ynanを満たすnの多項式ynを求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10

微分、三角関数、数列、論証・証明 式変形、数学的帰納法、小問利用

方針

逆三角関数の公式を持ち込まず,与えられた関係をそのまま微分する。
角度の範囲から,平方根を取るときの符号が決まる。
定義式を微分し,係数の形を保って微分を重ねる
R=1−9x2>0とおけばg′=3/R,h′=−3/R。
積の微分からf′とf′′を作ると,(9x2−1)f′′+9xf′の関数を含む項が消える。
(2)ではその恒等式を微分し,x→+0で残る二つの項を比べる。

sin⁡g=3x>0と−π/2≤g≤π/2から0<g<π/2であり,cos⁡g=R。
同様に0<h<π/2でsin⁡h=Rとなる。
両関数の導関数は,0の近くでは分母が0にならない式で表される。
微分を重ねても同じ性質をもつため,第n次導関数の0での右極限は有限である。

(2) では,微分するたびにxの係数と定数項の係数が変わる。
一度の計算から係数の形を予想し,もう一度微分してnからn+1へ引き継がれることを示す。

解答

R=1−9x2とおく。
角度の範囲と定義式からcos⁡g=sin⁡h=R>0であり,微分してg′=3R,h′=−3Rを得る。したがってf′=3(h−g)R,f′′=27x(h−g)R3−18R2.9x2−1=−R2だから(9x2−1)f′′+9xf′=18.(1)の恒等式を微分すると(9x2−1)f(3)+27xf(2)+9f(1)=0.一般に,n≥1で(9x2−1)f(n+2)+9(2n+1)xf(n+1)+9n2f(n)=0が成り立つ。実際,n=1では上の式である。
この式を微分すると,xf(n+2)の係数は18+9(2n+1)=9(2n+3),
f(n+1)の係数は9(2n+1)+9n2=9(n+1)2となり,n+1の式が得られる。

各導関数の0での右極限は有限であるため,x→+0とすると−an+2+9n2an=0.よってyn=9n2.

別解

別解・背景

方針

奇数番目と偶数番目の導関数の右極限。

解答

g(0)=0,h(0)=π/2とf′の式からa1=3π/2。
(1)でx→+0とすればa2=−18である。したがってa3=27π2,a4=−648.漸化式の係数9n2は正なので,奇数番目はすべて正,偶数番目はすべて負となる。

2項先と結ぶ漸化式では,奇数番目と偶数番目をそれぞれ別の初期値から追う。
本問は積の微分と数学的帰納法によって,すべての次数の関係を求めている。

総評

角度の範囲が平方根の符号を決める。微分した式の係数を整え、恒等式を繰り返し微分して漸化式へつなぐ。

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出典: 九州大学 2025年度 後期日程 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。