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東北大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

M={(abba)a,bは実数}とする.

(1) OでないMの行列Aに対して,AX=Oを満たすMの行列Xを求めよ.
ただし,O=(0000)である.

(2) X3=(0110)を満たすMの行列Xを求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

行列複素数平面 式変形、三角比の利用回転・拡大

方針

(1) は積を成分比較し、a2+b20 を使う。
(2) は行列の2成分を rcosθ,rsinθ と表し、積で角が加わることを直接確認する。

解答

(1) A=(abba),X=(xyyx)とおく。AX=O よりaxby=0,ay+bx=0.これらから(a2+b2)x=0,(a2+b2)y=0.AO なので a2+b2>0 である。よって x=y=0、したがってX=O.(2)X=(rcosθrsinθrsinθrcosθ)(r0)とおく。加法定理を用いて積を計算するとX3=(r3cos3θr3sin3θr3sin3θr3cos3θ).条件よりr=1,3θ=π2+2kπ.異なる3解に対応する角はθ=π6,5π6,3π2.よってX=(32121232),(32121232),(0110).

別解

解法2(複素数との対応)

方針

行列 (abba) を複素数 a+bi に対応させる。
行列積が複素数の積に一致するので、零因子と3乗根の問題へ移す。

解答

対応(abba)a+biを考える。左辺の行列積は、右辺の複素数の積と成分ごとに一致する。

(1)

A に対応する複素数を αX に対応する複素数を z とする。
AO だから α0 であり、αz=0なら z=0 である。よって X=O である。

(2)

右辺の行列は複素数 i に対応する。したがってz3=i.i=cosπ2+isinπ2 であるから、3個の解はz=cos(π6+2kπ3)+isin(π6+2kπ3)(k=0,1,2).これらを対応する行列へ戻すと、解法1の3個の行列を得る。

総評

難度7、計算量6、目安16〜24分。原問題が明示する特別な形の行列は、実数の組 (a,b) または複素数 a+bi と同じ積の規則をもつ。
(1) は a2+b2>0、(2) は絶対値1と3個の角を漏れなく示すことが採点の中心である。
行列を直接計算する方法と複素数へ移す方法の2方向から3解を照合した。

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出典: 東北大学 1981年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。