熊本大学 2018年度
文理共通数学 第4問(理工系3)
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 理,医(放射線技術科,検査技術科学専攻),工,薬学部 医(医学科)学部【4】の類題
- 分野
- 積分、微分
- 解法
- 微分による最大最小、置換積分、絶対値の処理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 18分
問題
区間
−3≦x≦0
に対して
とおく。次の問いに答えよ。
(問1) −3<x<0 における方程式
F′(x)=0
の解を求めよ。
(問2) F(x) の最小値を求めよ。
出典:熊本大学 2018年度 前期 文理共通 第4問
方針
解法1
f(t)=3t2+t3=∣t∣t+3 とおき,積分区間の端点微分で F′(x)=f(x+3)−f(x) を得る。−3<x<0 では符号が分かるので二乗して解を求め,増減から最小点を決める。最小値は [−2,0] で絶対値を分けて計算する。
解法2
F′(x) の符号を、二つの非負値 f(x+3),f(x) の平方差で判定する。方程式を直接二乗して解くより、増減が一度に分かる。
解答
解法1
(問1)
とおく。−3<x<0 では
F′(x)=f(x+3)−f(x)
である。ここで x<0,x+3>0 より
f(x)=(−x)x+3,f(x+3)=(x+3)x+6
である。したがって F′(x)=0 は
と同値である。両辺は正であるから二乗して
(x+3)2(x+6)=x2(x+3)
を得る。x+3>0 より
(x+3)(x+6)=x2
であり,
x=−2
である。
(問2)
−3<x<0 において
f(x+3)2−f(x)2=9(x+3)(x+2)
である。よって F′(x)<0 となるのは −3<x<−2,F′(x)>0 となるのは −2<x<0 である。したがって F(x) は x=−2 で最小となる。
最小値は
である。絶対値を分けて
F(−2)=∫−20(−t)t+3dt+∫01tt+3dt
である。u=t+3 とおくと
∫−20(−t)t+3dt=∫13(3−u)udu=5123−8
であり,
∫01tt+3dt=∫34(u−3)udu=5123−16
である。よって最小値は
である。
解法2
とおく。
(問1)
−3<x<0 では
F′(x)=f(x+3)−f(x).
両項は非負で、その和は正である。したがって F′(x) の符号は
{f(x+3)−f(x)}{f(x+3)+f(x)}=f(x+3)2−f(x)2
の符号と一致する。計算すると
f(x+3)2−f(x)2=(x+3)2(x+6)−x2(x+3)=9(x+3)(x+2).
−3<x<0 では x+3>0 なので
F′(x)=0
の解は
x=−2.
(問2)
上の符号判定から
−3<x<−2
で F′(x)<0、
−2<x<0
で F′(x)>0 である。よって最小点は x=−2 である。
最小値は
F(−2)=∫−20(−t)t+3dt+∫01tt+3dt.
それぞれ u=t+3 と置換すると
∫−20(−t)t+3dt=5123−8,
したがって最小値は