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熊本大学 2020年度
文理共通数学 第2問(医学部医学科)

問題

複素数 に対し、複素数平面上の点

を考える。3点 は三角形をなすとする。また、複素数 の虚部を と表す。次の問いに答えよ。

(1) の面積を の面積を とするとき、 を求めよ。

(2) であることを示せ。

(3) 実数 に対して とする。 のとき、3点 を頂点とする三角形の面積の最大値と最小値を求めよ。

出典:熊本大学 2020年度 前期 文理共通 第2問

方針

解法1(複素数の乗法を相似変換として見る)

(1) は全点へ を掛ける相似変換を考える。(2) は と座標化する。(3) は面積を に直し、比 の1変数関数にする。

解法2(行列式で面積を直接計算する)

複素数を平面ベクトルとみなし、2本のベクトルの行列式で面積を表す。(1) は乗法写像の行列式、(2)(3) は座標をそのまま代入して処理する。

解答

解法1(複素数の乗法を相似変換として見る)

(1)

複素数平面で全点に を掛けると、

したがって に移る。この変換は長さを 倍するので、面積を 倍する。よって

熊本大学 2020年度 第2問の図1

(2)

とおく。座標平面の三角形の面積公式から

一方、

だから

(3)

(2) を に用いると、面積

より

なので

とおけば で、

したがって で最大となる。また両端を比較すると

よって

最大値は例えば 、最小値は で実現する。

解法2(行列式で面積を直接計算する)

(1)

とすると、写像 の実行列は

であり、その行列式は

面積は行列式の絶対値倍になるので である。

(2)

に対応するベクトルは である。よって

また だから、所要の式を得る。

(3)

したがって

ここで相加相乗平均から

なので であり、 のとき等号が成立する。一方 とすると で、 から離れるほど小さくなる。端点比較により最小値は のときの である。