熊本大学 2021年度
文理共通数学 数学① 第3問/数学② 第2問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 数学①・数学②共通(教育学部,医学部保健学科,理学部,工学部,薬学部)
- 分野
- 微分、数列
- 解法
- 接線・法線、漸化式の変形、特性方程式
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
曲線C:y=x3−2x2+x上に点P1(2,2)がある.自然数n(n=1,2,3,…)に対して点Pnから点Pn+1を次のように定める.点Pnを接点とするCの接線をlnとし,Cとlnの共有点のうち,Pnと異なるものをPn+1とする.点Pnのx座標をanとする.(問1) P2の座標を求めよ.(問2) 接線lnの傾きおよびy切片をそれぞれanを用いて表せ.(問3) 数列{an}の一般項を求めよ.
出典:熊本大学 2021年度 前期 文理共通 数学① 第3問/数学② 第2問
方針
解法1
接線と三次曲線の差は接点で二重根をもつ。根の和から次の交点の x 座標を出し,一次漸化式 an+1=2−2an を解く。
解法2(接線との差を完全因数分解)
一般の接点 x=p における接線を Tp(x) と置き、f(x)−Tp(x) を直接因数分解する。接点以外の共有点が式から直ちに読めるため、根と係数の関係を使わずに漸化式を得られる。
解答
解法1
(問1)
f(x)=x3−2x2+x とすると f′(x)=3x2−4x+1。P1=(2,2) での接線は y=5x−8 である。
x3−2x2+x=5x−8⟺(x−2)2(x+2)=0
より,P2=(−2,−18)。
(問2)
傾きは
3an2−4an+1.
切片は
f(an)−anf′(an)=2an2(1−an).
(問3)
接線との差は接点 x=an を二重根にもつ。もう一つの根を r とすると根の和から 2an+r=2,すなわち
an+1=2−2an.
よって
an+1−32=−2(an−32),a1=2
から
an=32+34(−2)n−1.
解法2(接線との差を完全因数分解)
(問1)
f(x)=x3−2x2+x とする。p を接点の x 座標とし、その接線を
Tp(x)=f(p)+f′(p)(x−p)
とおく。展開すると次の恒等式を得る。
f(x)−Tp(x)=(x−p)2(x+2p−2)
p=2 のとき、接点以外の共有点の x 座標は −2 である。したがって
P2=(−2,f(−2))=(−2,−18)
である。
(問2)
f′(x)=3x2−4x+1 より、接線 ln の傾きは
3an2−4an+1
である。切片は
f(an)−anf′(an)=an3−2an2+an−an(3an2−4an+1)=2an2(1−an)
である。
(問3)
上の因数分解で p=an とすると、接点以外の共有点は
x+2an−2=0
を満たす。よって
an+1=2−2an
である。この一次変換の不動点は 2/3 であり
an+1−32=−2(an−32)
となる。したがって、a1=2 を用いて
an−32=(−2)n−1(a1−32)=34(−2)n−1
であるから
an=32+34(−2)n−1
を得る。